あまり好ましい印象はない「オウム返し」。
みなさん、日常でも無意識に使ってしまうこともあるのではないでしょうか?今回は、そのオウム返しについて解説していきます。
目次
オウム返しとは?
「オウム返し」とは、相手が言った言葉をそのままくり返す動作を示します。
一般的に友達同士での会話などで使うと、好ましくない印象を受けることが多い「オウム返し」ですが、ビジネスにおいては相手の言葉・行動を理解し賛同しているという印象を与えやすくなります。また、受け止めの効果もありお客様から信頼を得られるケースもあります。
使い方次第ではマイナスな印象に・・・
前項で述べたように、ビジネスにおいて好印象を与えられる一つのテクニックとして必要なオウム返しですが、友達同士での会話と同様に行い方次第では、お客様は以下のようなマイナスな印象を受けてしまいます。
馬鹿にされていると感じる
1・2回程度までなら自分が言ったことをくり返されてもあまり気になりませんが、何度もくり返されると、だんだん「相手は私を馬鹿にしているのではないか?」と感じてしまうものです。会話のたびにやられるのは多くの方が不快に思うでしょう。
興味関心がないように感じる
共感を示すことなく行ってしまうと、「この人は私と会話をする気がないのかな?」「私との会話を早く終わりたいのかな?」と感じてしまいます。自分では相づちのつもりでも、適当な相づちはお客様を不快にさせてしまうとともに、事を円滑に進めずらくしてしまいます。
意見がないように感じる
全部自分が思うことをくり返し言葉にされるわけですので、「この人は主体性がないな」という印象を受けてしまいます。また、意見がないように感じてしまうと「ちゃんと私の話を聞いていたのだろうか?」と心配になってしまいます。
このように、使い方によっては「うざい」「もう二度と電話をしたくない」などと、お客様に不快な思いをさせてしまいますので、十分に気を付ける必要があります。
不快に思わせないオウム返しの使用例
では、コールセンター業務においてのオウム返しの使用例をご紹介いたします。
確認しながら話を進める
〇「この商品を申し込みたいんだけど」
●「商品のお申込みですね。ありがとうございます。ではお客様のお名前お伺い出来ますか?」
〇「××××です」
●「××××様ですね。ありがとうございます。~~」
このようにお客様の話を復唱することによってこのオペレーターは内容理解していると安心感を持たせることができます。
クレーム対応
〇「二週間たっても商品が届かないんだけど、どういうことなの?」
●「二週間たってもまだ商品が届いていないということですね。大変申し訳ございませんでした。こちらでご確認いたしますので少々お待ちください。~~」
〇「さっきの私の電話を担当した人、態度が悪くてすごく不愉快だったんですけど」
●「さきほどのお電話でのオペレーターの態度で、不快な思いをさせてしまったということですね。大変申し訳ございませんでした。」
〇「忙しいというのにいきなり電話をかけてくるなんて非常識だ!」
●「お忙しいところ突然のお電話になってしまい申し訳ございません。~~」
これはNG!
漢字などの読み方をお客様が間違えている可能性があることも、しっかり伝わった場合は、そのままオウム返しをするのが良いでしょう。正しい読み方にしてオウム返しをするのは、お客様は馬鹿にされていると感じてしまいます。
例)「住所は○○の~~ビルの201(ニヒャクイチ)号室」
「○○の~~ビルの201(ニーマルイチ)号室ですね」
このような場合、普段、自分が使わない言葉遣いであってもお客様に合わせてオウム返しを使用するようにしましょう。
まとめ
「オウム返し」は、行い方次第でマイナスな印象を与えてしまうこともありますが、オペレーターとしては、一歩レベルアップするために習得する必要があります。
お客様から信頼されるようなオペレーターになるためにも、話を円滑に進めるためにも、正しく使い、お客様に不快感を与えるようなことがないように、十分に気を付け、上手にオウム返しを使っていきましょう。