近年、新聞やテレビでも目にする「電気自由化」。
今回は、その「電気自由化」についてのメリットなどについてご紹介いたします。
目次
電気自由化とは?
2016年4月1日以降は、電気の小売業への参入が全面的に自由化され全ての消費者が電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。もともと電気というものは、北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、四国電力、中国電力、九州電力、沖縄電力などの政府の認可を受けた電力会社が地域ごとに独占的に小売りしていて、それ以外の企業は参加できませんでした。
「電気自由化」というのはその規制を和らげ、今までの電力会社以外の参加を認めたもので、これによって消費者はサービスや電気料金などをもとに、電気の購入先を自由に選ぶことができるようになりました。
このように、新たに参加した企業を「新電力事業者」と呼ぶようになったのです。
電気自由化のメリットとは?
具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
月々の電気料金が安くなる
新電力は、地方電力などの従来の電力会社の中でも最も一般的な料金プラン、「従量電灯」に合わせた料金プランで出しているケースが多いです。一般的に電気の利用分の料金単価を「従量電灯」の約1〜5%程度低く設定してたり、「基本料金」を約1~3%程度を低く設定しており、それにより月々の電気料金が安くなります。
また、一定以上の電気利用量に達した場合、割引率を高く設定することで、夏場はクーラー、冬場は暖房などで電気を多く使う月の電気料金が安くなるプランもあります。
電力小売事業が活性化
電気自由化によって、今まで一般家庭や商店は地域の一般電力会社しか選ぶことができなかったため電力事業へ参加が相次ぎ電気企業が活性化しています。しかし電気会社同士、電気料金の値下げやさまざまな電気料金のプランができています。
新しく参加してきた新電力は、今までの電気会社より安いプランでなければ電気を切り替えてもらうことはできません。そのため料金プランが次々できています。
つまり電力小売事業が今までより活性化するのです。
省エネが期待できる
さまざまなニーズに対応できる
今では、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーで発電した電気や、二酸化炭素排出量の少ない電気、原発由来でない電気を使いたいという環境にやさしい電気を使いたいという意見が増えてきています。そのほかにも安く電気を使いたいなどたくさんのニーズに対応できるプランがあります。
電気自由化のデメリットとは?
契約ができないところもある
マンションやアパート、オール電化の住宅では契約ができない可能性もあります。マンションやアパートでは、特に高圧一括受電契約をしていたりする場合、個人での切り替えを制限されることが多いのです。大規模なマンションでは、もうすでに導入されている可能性もあるため管理会社などに確認しましょう。
解約時に違約金が発生する
今までの電気プランは、契約期間などもなかったため解約する必要はありませんでした。しかし、新しく登場した料金プランの中には、一定の契約期間を定めているものもあり、途中で解約すると違約金が発生する場合があります。
引っ越しを予定している人は、契約の際に料金プランをよく確認しましょう。
注意すべき点
現在では、電力の自由化に便乗した悪質な詐欺が非常に増えています。本当は必要のない費用を要求したり、不要な設備を勝手に取り付けて代金を求めたりする詐欺も増えてきています。電力会社を乗り換えようと考えている際は、それぞれの家庭に合うプランを持っている会社を選び事前に電力会社の情報をしっかり確認し、信頼できる最適な電力会社を選ぶようにしましょう。