電話代行

コールセンターを活用したアップセル営業の方法

コールセンターを活用したアップセル営業の方法

アップセルとは、お客様が希望する注文以外の追加注文の獲得や現状の商品よりグレードの高い商品の購入を勧める販売手法のことを指します。そこで、本記事ではアップセルの魅力について詳しく紹介していきます。

 アップセルとクロスセルの違い

アップセル

アップセルでは、顧客単価を向上させる手法で、現在のある商品を購入しようと検討しているお客様や以前商品を購入したお客様に対し、高価な商品を購入させて乗り換えてもらうのです。

クロスセル

クロスセルとは、 ご希望の商品の購入を検討している顧客に対し、他の商品などを合わせて購入してもらうことをいいます。

イメージとして、ハンバーガーチェーンを例にします。

アップセルがMサイズからLサイズにすすめる方法で、クロスセルは単品からセットにすすめる方法です。どちらもお客様により高い商品をすすめることは同じです。

アップセルは、お客様が購入しようとしている商品よりも「高い商品」をすすめる販売の方法で、クロスセルは、お客様が購入しようとしている商品の「関連商品」をすすめて売り上げを上げる販売方法の違いです。

アップセルで成果を上げる3つのポイント

アップセルによる成果は(アップセルを行う顧客数)×(アップセル成功率)で表すことができます。

対応できる顧客数には、営業マンの人数などによって一定の制約があるため、成功率を高めることが、成果を上げることにつながります。

最大のポイントは3つあります。アップセルを企画、推進する本社部門、データを分析、処理するシステム部門、現場の管理者、営業マンなど、関係部門が一体となった取り組みがアップセル成功のカギです。

ポイント1 ロイヤリティーの高い既存顧客をターゲットとし引き出す

アップセルを成功させるには、分析により対象顧客の絞り込みができていることが前提です。ロイヤルティーの高い既存顧客=アップセル成功率の高い顧客を抽出するために心掛けることをご紹介していきます。

ロイヤリティーの高い既存顧客の選別にはCRMが必要

お客様を選ぶ際、お客様情報の収集量や分析力がアップセルの成功率を決めるます。お客様情報を収集、分析するには、CRM(お客様管理)が必要で、CRMが出来次第で既存顧客選別の成功か失敗が決まります。なので、成功率の高いお客様選別を行うには、CRMが一定のレベルにあるということが必要です。お客様管理は会社によっては異なりますが、CRMソフトがうまく機能していれば一定のレベルが確保されているということを考えていいでしょう。また、お客様のロイヤリティーを分析することで、お客様対応状況のわかる営業支援システム機能のあるCRMソフトが導入されていれば完璧です。

ロイヤリティーを高める見込み顧客育成がポイント

アップセルが可能なお客様を増やすには、日頃から見込み顧客育成(リードナーチャリング)が重要です。リードの働きかけによってお客様のロイヤリティーを高めることによって、アップセルの成功率も高まります。また、効率的に見込み顧客育成を行うには、マーケティングオートメーションの活用も有効です。CRMや見込み顧客育成の質を高めて、かつ省力化するには、十分なビジネスツールを導入し機能させるといったことが重要です。

営業現場への落とし方の重要

引き出したお客様リストをアップセルにつなげるためには、営業現場で活用させなければいけません。営業現場の必要性を反映し、使いやすい形でデータを活かした営業活動が円滑に進みます。データを分析、処理するシステム部門と、現場の管理者、営業マンの連携が重大となってきます。

営業代行について
営業代行についてコールセンターの営業代行についてメリットやデメリットを大公開!営業代行は、人材・スキル不足などの課題を抱える企業にとって、早期解決を図るためのツールです。また、さまざまなサービスも導入されているところもあります。本記事を参考にしていただき、課題解決をするべく営業代行を検討してみてください! ...

ポイント2 アップセルの営業施策を現場に浸透させる

施策を企画、推進する本社部門が、「施策を発信して仕事が終わった」などと勘違いしたら施策は浸透しないです。施策浸透は難しいということを十分に覚えておきましょう。

継続的にできることは何でもやることが大事

施策が浸透して成果が出るまで、企画や推進部門は営業現場に対して発信し続けるということが重要です。「施策はすぐに浸透しない」ということを常識として、できることは何でもやるといった覚悟を持ち、会社が熱心だということを営業現場に伝えます。

営業現場には「なぜアップセルなのか」を理解させる

営業現場にアップセル施策を発信するときは、「どのようにアップセルを行うのか」「なぜやるのか」「どのようなメリットがあるのか」を優先し、理解させるといったことがポイントです。目の前の売り上げを求められている営業現場では、また、これまでの営業手法と異なる施策には拒否反応を示す営業マンもいます。しかし、施策が成果に結びつくことが理解していれば、営業マンは、自主的に販売方法を学ぶようになります。重要なことはやる気にさせることです。

現場の声を施策に反映させる

営業現場の声を施策に反映させることが、施策浸透に効果的です。会社から一方的な指示だけで営業現場は思い通りに動かないし、会社も現場の声を聞かなければ、数字以外の現場の実態を把握できません。最初に発信した施策は改善され続けることを常識として、本社と現場が連携しPDCAを回すことが重要です。お客様の反応や施策の改善点などを現場からフィードバックさせ、反映させることにより、施策がレベルアップするだけではなく、本社と現場の一体感が生れて、施策浸透も進みます。そのほかにも、営業現場を巻き込むといった意味で、提案制度や表彰制度を設け、現場でも成功事例を収集して、社内に発信することによって、施策浸透を企画できます。

ポイント3 現場のお客様の徹底と営業力の向上

アップセルのリスク

アップセルの対象はロイヤリティーの高い優良顧客です。先述の通り、興味のないお客様に一方的にアップセルのお勧めすることにより、優良なお客様を失ってしまう危険性があります。この危険性を避けながらアップセルを図る営業力が、営業現場に必要とされます。

アップセルに必要とされる営業力とは

それでは、アップセルに必要とされる営業力とは何でしょうか。それは、提案力より、お客様の必要性を正確に把握する力です。お客様の必要性がわからないまま一方的にアップセルの提案をするといったことが、営業マンに対し不信感が生れます。反対に、お客様の必要性を把握し、必要性に沿った提案ができればお客様のロイヤリティーを高めることができます。収集したお客様の情報や目の前にあるお客様の言動と表情を研修し、必要性を聞き出す話し方を使いこなしながら営業力向上のポイントです。

まとめ

売上理知を高めるには、既存顧客へのアップセルは効率的で、加えて、お客様防衛といった効果もできます。しかし、アップセルを浸透し成果に結びつけるには、関係部門が連携してPDCAを続けることが必要です。アップセルの明確さを上げるために必要なCRMや見込み顧客育成のレベルの向上は、システム対応を含め、長期的な課題とし取り組むことが必要です。