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ロールプレイングの重要性

ロールプレイングの重要性

今回は、ロープレイング(以下ロールプレと呼称)の方法について注目してみましょう。その実践と継続は多くのメリットを生み出しますが、方法を間違えると逆効果になってしまいます。最大限の効果を得られるように、本来の目的や重要なポイントをご紹介していきます。

ロープレとは

ロープレとは?

ロープレとは、ロールプレイングの略で、「接客ロールプレイング」と表されていて、会社や組織における営業研修などで、営業マン役とお客様役に分かれて、営業場面をシミュレーションしながら練習する方法で、営業会社ではよく使われています。

しかし、このロールプレイングは正しい方法で活用しなければ、最大限の効果を得られません。

ロープレの目的とは

まず前提として、ロープレの目的は、接客スキルや営業スキルを向上させ、会社全体のレベルを上げるということです。何もしないで売れる商品なら必要ないですが、営業スキルで売れ行きや商談状況が変わる場合は、営業の質により大きく左右されることは言うまででもありません。なので、正しい方法でロープレを繰り返し、スキルを向上させると会社にとっての財産になるのです。

ロープレが必要とされる理由とは

関心のないお客様に対して、興味を持たせることは非常に難しいです。そして、そのような場合、与えられた時間は限られていることが多いと思います。そこで、確実に成果を上げるには時間を効果的に使わなければいけません。もちろん、優れた営業スキルが必要で、それを習得する効果的な手段として、このロープレが注目されています。

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ロープレを行うメリット

接客、営業スキルの向上といってもその範囲が広く終わりがあるわけではありません。しかし、効果的なロープレを実践することは多くのメリットがあり、スキル向上に必ず役立つとされます。

スタッフ一人ひとりの具体的な課題が明確になる

接客や商談において、うまくいかないときは必ずどこかに問題があります。もちろん人によっては異なりますが、ロープレを使うことによってそれを明らかにできます。課題がはっきりとなると、その対応策を具体的に考えるといった次の過程に進むことができます。

営業力、接客トークに慣れることができる

例えば、スポーツの本を読んでも、実際は体で覚えなければ上達しません。同じように営業トークや接客トークも、実際に話さなければうまく使えません。しかし、普段のコミュニケーションで使う言葉ではないので、ロープレを通じて実際に話すことで初めて慣れが生れます。

説得力がつく

実際にトークをしてみると、うまく伝わらないことに気づきます。頭では理解しても、それをしっかりと相手に伝えることがどんなに困難か実感することです。正確に伝えるには、正しい言葉の使い方、そして順番や構成など考え、話し方にも気を配らなければいけません。こうしたトライアンドエラーを、ロープレで実践することで、自然に説得力が身についていきます。

人前で話す度胸をつけることができる

初対面の相手と話すといった行為は、とても緊張を伴う勇気が必要です。基本的に話すことが苦手な場合はなおさらです。しかし、ロープレを何度も繰り返すことによって、メンタルが鍛えられているといった別の側面もあります。個人差は出てきますが、ロープレによる訓練で、人前で話す勇気を身に付けることができます。

実践的なフィードバッグを受けることができる

付け足すと、ロープレにはフィードバッグが不可欠です。実際のシチュエーションに近い形で行うのは、このためであり、さまざまな役割、立場で、客観的な意見を聞かれるので、営業活動にすぐに生かすことが可能です。自分では気づけなかった点や経験がないと指摘できないことなど、貴重な意見がもらえます。

ロープレのやり方について

実際のロープレのやり方について説明していきます。基本となるロープレのひととおりの流れは次の通りです。

・営業、お客様、オブザーバーという3つの役割をはっきりさせる

・オブザーバー役は営業にフィードバッグ用にチェックポイントをシートにして準備

・ロープレの一部始終を記録していく

身ぶりや手ぶり、目線や姿勢など視覚的情報も重要な要素であるので、動画として記録しておくことはとても大切です。

ロープレの機種と機能

ロープレには、形式によりいくつかの種類が存在し、それぞれにもたらすメリットが変わります。大きく以下の4つに分類されます。

ケース型ロールプレイング

ある特定の場面を想定しロールプレイングを行う方法です。細かく条件の設定された状況において、どのような対応をするのか、その手段やアプローチが適切なものであるかをフィードバッグをします。

問題解決型ロールプレイング

現実に起こっている、また、過去に起きた問題をテーマとし、ロールプレイングを行う方法で、リアルロールプレイングとも言えます。その対応をさまざまな見方から話しあうことで、実際に起こっている問題解決にもつながる場合もあります。

グループロールプレイング

グループごとに分かれて、役割を変えながら何度もロールプレイングを行うといった方法です。それぞれの立場に立つことで、視野を広げ物事を考えることができるので、今まで気づかなかった対応方法を思いつく場合があります。

モデリング型ロールプレイング

一人の代表者が、ロールプレイングをして、それをほかの全員がまねするといった方法です。全員を同じ立場に立たせるという場合はイメージを共有させたい場合には効果的です。

効果的なロープレのポイント

普段顔をよく知る仲間同士でロープレを行う場合は、控えめになってしまったり、緊張感が損なわれる場合が多くあります。そこで、効果的なロープレを実施するために、事前に設定を決めておく必要があります。

ポイント

目的をはっきりさせること

ロープレを実施することで、そもそも営業がどういった目的でお客様の元へ訪問しているかといったことを明確に共有しておかなければいけません。上記3つの役割をそれぞれが理解してから、ロープレを開始する必要があります。

シーンや場面を細かく設定すること

現在営業段階がどのような段階にあるのかといった設定も重要です。例えば、この訪問が何回目であるか、もしくは提案の最終段階、またはクレーム対応の訪問の中など、リアリティーがある具体的な設定をおきましょう。

お客様役の細かい条件設定をすること

お客様の役もただ漠然と演じるのではなく、できる限り細かい条件設定をすれば問題ないです。年齢、役職または家族構成や性格に達するまで設定をしておけば、演じる人も一貫性が生れます。現在、特に商談中で他社に気持ちが傾いているお客様などを例として、リアルな設定をすることも効果的です。

すぐにフィードバッグをすること

ロープレにおけるもっとも重要なフィーズはこのフィードバッグにあります。ロープレを終えた時点、またはその途中でもよかった点や悪かった点などをすぐに指摘することが重要です。そして、営業とお客様それぞれの対場で遠慮することがなく、意見を出し、改善すべき点がどこにあるのかをしっかりと話し合います。こうした知識を共有することが、営業のスキルや接客スキルの向上につながっていきます。

実践的なロープレでなければ実施する意味はない

以上のように、やり方次第で最大の効果につながりますが、違った方法で曖昧な設定などで始めると、練習してる側はスキルを身に付けた気になってしまい、まったく実践でうまくいかないケースがほとんです。単なる時間の無駄に終わってしまわないようにしなければいけません。

ロープレを実践する場合は、今回ご紹介したポイントが最低限含まれているのかを確認することが必要です。