インバウンドコールセンターは業務種類が多く、幅も広いため、今ではコールセンターの求人は約8割がインバウンドと言われています。
今回はインバウンド業務内容とそれに伴うスキルなどについてご紹介します。
インバウンド業務内容
- 商品やサービスに関する質問などの相談・解決
- 商品やサービスの申込・受注
- 料金や請求に関するお問い合わせ
- クレーム
おおよそのインバウンド業務の内容の大分類は上記のとおりです。
インバウンド業務は、かかってきた電話を受け、瞬時に何を目的とした内容なのか判別しなくてはなりません。大手企業であれば内容に対してインバウンド窓口を分けて対応することも可能ですが、コストが大きく発生するため、中小企業は一つの窓口で実施しているのがほとんどです。よって、インバウンド業務はアウトバウンド業務より幅広い知識が必要になるのです。
インバウンド業務の利益率
インバウンド業務は一般的にアウトバウンドより利益率は低いと考えられがちですが、実はそんなことはありません。アウトバウンドに勝るとも、劣らない利益を生み出すことが可能です。どうしてもアウトバウンドに対し、拒否感を抱くユーザーは多くいます。話を聞いてくださる人を探すのがアウトバウンドですが、インバウンドは、その商品・サービスに関心がある、相談したいなど、明確な目的を持ったユーザーからのお問い合わせです。
つまり、ユーザーとの心理的距離感が近い状態から対応ができます。ユーザーからのお問い合わせに対し、懇切丁寧に対応することで信頼を勝ち取りやすくなり、商品・サービスのアップセルが非常にしやすいため、十分利益に直結する働きができるというわけです。
また、多くのユーザーを対応することによって、商品・サービスについての課題が早期に発見できます。企業全体としての改善・収益向上に向けて、ニーズを引き出すことができます。
インバウンド業務に必要なスキル
インバウンド業務をするにあたり、まずはユーザーの目的・要望を把握する必要があるという最低基準のスキルを踏まえ、その他に必要なスキルをいくつかご紹介します。
臨機応変な対応力
ユーザーの悩みや要望に合わせて瞬時に対応しなければならないため、電話の内容に合わせて的確な回答を出したり、分かりやすく順を追って説明したり、臨機応変な対応が求められます。企業の窓口となるインバウンド業務ではこの能力に欠けるとクレームに発展してしまうおそれもあるため、重要なスキルといえます。
コミュニケーションスキル
お問い合わせをしてくるユーザーの中には、自らの要望や悩みをうまく言葉で表現できない方や、そもそも何が問題なのか分からない状態で電話してくる方もいます。その場合、ユーザーが置かれている状況を予測して、こちらに伝えたいことをうまく聞き出すコミュニケーションスキルが必要です。
知識量
インバウンド業務をするにあたって、最も大切なのが商品・サービスに関する知識でしょう。当たり前のことではありますが、知識がないとインバウンド業務自体が成立しません。全てのスキルは知識が土台となって生み出されるものですので、オペレーター全員に徹底することが重要です。
入電予測
入電予測はインバウンド業務をするにあたり管理者が目を光らせなければいけない1つです。入電予測を立てず、受けきれるだけのオペレーターを配置した結果、入電がさほど来なかった場合、それだけ人件費の損失が生まれてしまいます。
大抵のインバウンドコールセンター事業者は顧客情報と連動できるようなCTI(コールシステム)を活用しているでしょう。CTIにはさまざまな分析機能が搭載されているため、入電のデータ分析をし、何曜日の何時頃は入電数が多い・月末に入電が偏るなど、日時・曜日などで入電状況を細かく分析する必要があります。
また、入電内容が商品・サービスに関するものであれば企業全体で改善することによって、入電数を抑えることも可能です。入電数を自社で極力コントロールできる環境を作るようにすることで、適正な人員配置が可能ですので、入電予測の精度を高めるように努めましょう。
まとめ
インバウンド業務は非常に多彩で、高いスキルを求められることがほとんどでしょう。また、アウトバウンドに比べて、ユーザーとの心理的距離感が近いことから、利益を生み出すことも可能です。顧客満足を第一に遂行する業務のため、瞬時に求められるものは多いですが、ユーザーに感謝されることも多いのでやりがいのある業務といえます。